スピーカー(エンクロージャー)のタイプは4種類 |
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一番簡単なエンクロージャースピーカーエンクロージャーには色々の種類がありますが、その中でも一番簡単なものが平たい板にスピーカーユニットを取り付けただけのものです。これは、ユニット前面からの音とともに、ユニット背面からの位相の異なる音も同時に聴くことになります。ユニット背面の音を遮断するためには、物凄く大きな板が必要となります。最低でも、35メートル四方の板が必要です。それでも多少は、背面の音が前方に回りこんできます。音質に影響はありませんが実用的ではありません。 |
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密閉箱背面からの音を遮断するためには箱(エンクロージャー)が必要になります。背面の音を箱の中に閉じ込めるためです。これが密閉箱といわれるエンクロージャーです。密閉箱ですから、中の空気はどこにも逃げ場はありません。音はユニットのコーン紙が振動することで作られるものですから、逃げ場のない空気がユニットに対して抵抗として働きます。この抵抗をできるだけ小さくするためには、ユニットの動きを阻害しないだけの内容積が必要になります。それではエンクロージャーのサイズが大きくなり過ぎます。また、これを駆動するためには、強力なアンプが必要になります。しかしながら、適切に設計された密閉箱のスピーカーは、中高音を再生するにはベストと考えられます。一方、中低音の再生には非力にならざるを得ません。 |
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バスレフそこで、バスレフという方式のエンクロージャーが考えられることになりました。この方式は、抵抗として働く背面の空気を、密閉箱にバスレフポートという穴を開けて緩和させてやるものです。こうすることで、必要充分な内容積を確保しつつ小型化が可能になります。さらには、バスレポートは低音を稼ぐためにも積極的に活用されます。ユニット背面の音の位相を反転させて低音だけをポートから前面に出すことで、豊かな低音を再生することができます。この方式の発展形が、2ウエイ・3ウエイ方式のスピーカーです。現在の市販のスピーカーの殆どはこの方式です。低音、中高音、超高音の再生帯域を担当するユニットを複数活用する方式です。 |
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